それを見たとき、どうしようもなく身体が震え上がった
叫びと共に現れる、手に収束する魔力
それを無意識のままに、その人間へ攻撃しようとして
そして
気づいたら、終わりは間近だった
――どうして人間と一緒にいちゃいけないの?
――人間だっていい人はいっぱいいるはずだよ!
――どうして!どうしてそこまで人間を嫌うの!?
これが、人間なの?
妖精をこうも殺してしまうのが、人間なの?
違う
――人間だって悪いやつばかりじゃないんだよ!
――俺はやっぱり分かり合えると思うんだ
そう
私はそんな人間を信じた
私は人間と出会えて良かったんだ
この短い人生が人間によって奪われたとしても
それでも
私は人間が好き
お父さん、お母さん
人間を恨まないで
人間を好きになって
リュートお兄ちゃん